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四半期レビュー
最新の経済及び市場動向の詳細分析
 
発行 | 2025年 第 4 四半期
 
 
 
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数ヶ月前から強まっていた地政学的な不確実性は、10月も引き続き高い水準で推移し、米連邦政府機関の閉鎖が中心的な話題になるなど、政治的不安定さの増大が状況を悪化させた。しかしながら、市場は総じて底堅さ(レジリエンス)を示した。連邦準備制度理事会(FRB)による政策金利の引き下げが株式相場の下支えとなったほか、堅調な企業業績や、テクノロジーおよびAIセクターにおける継続的な勢い(モメンタム)を背景に、株価は堅調に推移した。一方で債券市場は、依然として当月の緊迫した状況を反映する動きとなった。米10年債利回りは、政治的なノイズ、政府機関閉鎖に伴うマクロ経済指数の欠如、さらにリスク回避の局面に影響され、4.00%から4.20%の範囲で変動した。金は主要資産の中で際立った強さを見せた一方、原油価格は比較的緩やかな値動きにとどまった。欧州市場は、フランスの政治的不安定さと格下げが重石となり、脆弱な1カ月となった。一方、アジア市場は概ね米中関係の変化に連動する動きを見せた。最終的に、当月末のリスクセンチメントは、金融緩和や貿易摩擦の緩和の兆しに支えられ、わずかながら安定を取り戻して終了した。



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11月は広範な市場調整局面となり、ハイテク・AIセクターの割高なバリュエーションの持続性に対する疑念から、リスク選好(リスクアペタイト)の明確な減退が見られた。米連邦政府機関の閉鎖は、主要データの発表を遅らせ見通しを不透明にしたほか、FRBによる一貫性を欠く発言も相まって、市場は12月の利下げ期待と据え置き予想の間で揺れ動いた。その結果、米国債のイールドカーブは断続的な質への逃避の局面に強く反応する展開となった。株式市場は世界的に軟調となった。米国市場は勢いを失い、アジア市場も成長懸念や地域的な緊張からボラティリティが高まった。この調整は、ハイテク・半導体分野から景気敏感セクター(シクリカル・セクター)や新興国市場へと広がり、経済情勢全体に圧力がかかっていることを示した。コモディティは軟調に推移した(原油は供給圧力、銅は中国の産業界の弱気なトーンを反映し、金は緩やかな安全資産として機能した)。為替相場は総じて限定的な動きにとどまった一方、仮想通貨は広範なリスク回避(デリスキング)環境の中で大幅に売られた。11月は、広範なリスク調整、デュレーション(長期債)への需要再燃、そしてマクロ経済の見通しに対する不透明感から、警戒感への明確なシフトを印象づける1カ月となった。

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12月は、市場の見通しを大きく変える明確なカタリストを欠き、慎重な市場心理(センチメント)が続いたものの、年末に向けて相対的なレジリエンス(底堅さ)を見せる展開となった。FRBは0.25%(25bps)の利下げを決定し、政策金利を3.50%~3.75%とした。この決定は概ね中立(ニュートラル)と解釈され、リスク資産を下支えした一方で、債券市場は依然として敏感な状態が続き、米10年債利回りはボラティリティが高い状態が続いた。株式市場は年末特有の流動性に支えられ、値を保った。コモディティ市場はまちまちの結果となったが、金はディフェンシブ資産として際立った動きを見せ、原油は依然として緊迫した地政学的環境にありながらも、狭いレンジ内での取引にとどまった。為替市場では、2026年の追加利下げ期待を背景に、月末にかけてドル安が進む傾向にあった。総じて、12月は金融緩和と年末特有のダイナミクスに支えられ、わずかに強気な傾向の中で終了したが、2026年のマクロ経済の見通しは依然として不透明である。

このような背景から、弊社は引き続き、資産クラスおよび地域を分散させたポートフォリオを維持することの重要性を強調いたします。2025年第4四半期は、一時的なボラティリティの高まり、バリュエーションへの感応度、そして揺れ動く金融政策の方向性によって特徴づけられる市場環境となりました。経済成長や地政学を巡る不透明感が持続するなか、市場の変動を乗り切り、ポートフォリオの安定性を維持するためには、アクティブ運用と慎重な資産配分が引き続き不可欠な柱となります。

以下に、弊社の主要パートナーによる今後数カ月の資産配分に関する見解を要約いたしました。

米国株式
ピムコ(PIMCO)は米国株に対して前向きな見方をしているが、特にバリュー株へのローテーションを重視している。バリュー株の価格水準には依然として魅力があり、安定した経済環境の下、市場の一部に集中していた利益成長をより幅広いセクターへ波及させる恩恵を享受できると主張している。アライアンス・バーンスタイン(AB)も、こうした良好なマクロ環境の見解を共有しているが、一方でバリュエーション・リスクにより強い注意を払っている。低ボラティリティ戦略を含め、銘柄選定と分散投資の必要性を強調した。フランクリン・テンプルトンは最も楽観的な見解を示しており、ボラティリティの高まりを認識しつつも、力強い利益成長と高水準で維持される複数多様な組み合わせが、2026年にかけてS&P 500の大幅な上昇に導くと予測している。ブラックロックは、こうしたポジティブな見通しに同調し、AI主導の利益成長や、FRBの金融緩和、そして政策不透明感の減少を背景に、米国株にオーバーウェイトしている。

新興国株式
各資産運用会社は、新興国株式における投資機会が改善しているという点で概ね一致している。ピムコ(PIMCO)は、金融緩和が内需を下支えしているとして新興国株式に注目しており、より妥当なバリュエーションでテクノロジーやAI関連のエクスポージャーを構築する手段として、中国、韓国、台湾を挙げている。アライアンス・バーンスタイン(AB)もこの見解を共有し、新興国現地での金利低下、企業利益の改善、およびドル安傾向をその理由として挙げている。フランクリン・テンプルトンはより楽観的であり、新興国の利益成長は米国に匹敵すると予想している。一方で、ブラックロックは新興国株式全体に対しては中立の姿勢を維持しており、AI、エネルギー転換、およびサプライチェーンの再編に関連した投資機会を重視する選別的な投資を強調している。

欧州株式
欧州株式に対する見解は分かれている。フランクリン・テンプルトンは前向きな姿勢をとっており、金融・財政両面からの緩和策が、2026年にかけての循環的な景気回復(シクリカル・リカバリー)を下支えすると予想している。一方で、ブラックロックは中立の立場を維持している。最近の好調なパフォーマンスを持続させるためには、よりビジネスに有利な政策や、より充実した資本市場が必要だと主張しており、広範囲でオーバーウェイトするのではなく、金融、公共事業、ヘルスケアといった特定のセクターを選好している。


ピムコ(PIMCO)は、地政学リスクやソブリン債の増大、そして各国中央銀行による米国債からの分散投資を背景に、金を戦略的な準備資産と位置づけている。金利低下に伴うさらなる価格上昇の可能性を認める一方で、実質利回りに対してバリュエーションが高水準にあると警告しており、慎重なポジション・サイジングが必要だとしている。対照的に、J.P.モルガンはより強気な見通しを示している。関税を巡る不透明感や、中央銀行・ETFによる旺盛な需要といった、金価格上昇の原動力は依然として健在であると主張。上昇は一直線ではないにせよ、今後数年間で金価格はさらに大幅に上昇すると予測している。

米国債
政策金利の低下により現金の魅力が薄れ、債券への資産再配分を支持する動きについては、概ね意見が一致している。ピムコ(PIMCO)は、利回りを確保するために、2〜5年程度の高格付け債券への入れ替えを推奨している。アライアンス・バーンスタイン(AB)も同様に、短期および中期債を好んでおり、国債がリスク資産との負の相関を取り戻したと指摘する一方で、過度なデュレーション・リスクは避ける姿勢を見せている。一方、フランクリン・テンプルトンは、巨額の財政赤字と資金調達ニーズがパフォーマンスの重石になると主張し、長期債に対して否定的な見方を示している。ブラックロックも概ねこの慎重姿勢を共有しており、短中期債については中立とする一方、長期債についてはアンダーウェイトとしている。総じて、市場のコンセンサスは長期債を避け、高格付けと中期間を好む方向で一致している。

米国信用市場
アライアンス・バーンスタイン(AB)は、信用市場を取り巻く環境は引き続き良好であるとみているが一方で、スプレッドがタイトであるため、運用上の許容度も限定的であり、投資適格債やBB格の債券を選好する姿勢をみせている。フランクリン・テンプルトンも同様に、現金金利低下に伴い、投資家がコーポレート・クレジットへ資金をシフトさせると予想している。ブラックロックはより銘柄選別重視の姿勢をとっており、短期間の投資適格債については中立とする一方、長期の投資適格債については、デュレーション・リスクを理由にアンダーウェイトとしている。ハイイールド債についても、財務基盤の強固な発行体と脆弱な発行体の間で信用力の分散(ディスパージョン)が拡大を踏まえ中立にとどめている。各社ともに、キャリー収益は魅力的であると見ているものの、大幅な価格上昇については限定的とみており、信用力の高さと発行体の選別を重視する姿勢を強調している。

国際債券およびクレジット(新興国債券含む)
新興国債券(EM債)は、市場の見解が最も強固に一致している分野の一つとして際立っている。フランクリン・テンプルトンは、FRBによる利下げ、ドル安、そして米国外投資家にとっての為替ヘッジコストの低下を追い風に、同資産に対して極めて前向きな姿勢を示している。ブラックロックもこの楽観的な見通しを概ね同様の見解だが、主にハード通貨建ての新興国債券をオーバーウェイトとしている一方で、現地通貨建て債券については、ドル安の持続性に不透明感が残るとして中立にとどめている。総じて、新興国債券は世界的な金融緩和サイクルにおける主要な恩恵を受ける資産クラスであり、先進国債券に代わる極めて魅力的な投資対象であると見なされている。

参考文献

 
 

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